- 2013-05-05 (日) 3:30
- 読書レビュー
家政婦として働く「私」は、ある春の日、年老いた元大学教師の家に派遣される。彼は優秀な数学者であったが、17年前に交通事故に遭い、それ以来、80分しか記憶を維持することができなくなったという。数字にしか興味を示さない彼とのコミュニケーションは、困難をきわめるものだった。しかし「私」の10歳になる息子との出会いをきっかけに、そのぎこちない関係に変化が訪れる。彼は、息子を笑顔で抱きしめると「ルート」と名づけ、「私」たちもいつしか彼を「博士」と呼ぶようになる。
この本に出会えたことに心から感謝します。
物語の登場人物はたった4人(ほぼ3人?)
その一人一人が織りなす物語は、淡々とすぎていくようで一つ一つが深い重みをもちます。
何が深いのかといえば、、、、、、数字(=公式)をキーワードとして、それを意味づけるかのように目にはみえない支えとなっている、あふれ出す『人間愛』。
数学博士の口から出る数字の秘密、公式の秘密。意味は決してわからずとも、ただそれだけで数字に生命が宿り、それぞれの個性をもって文章からおどりでる・・・・・・・・・もう久々です、「面白い」というより、「読んで本当に良かった・・・・・」 と思わせる本。最後は静かな感動が胸を打ちます。
自分は文系なので、数字の難しい世界はトンと分かりませんが・・・・・・
博士いわく、『直感』 です。「素直さを持ってすれば、素数定理の美しさは更に輝く」・・・・・・意味はわからずとも、最後はこの言葉がすんなり胸に響くぐらい飲み込まれていくストーリー。
初の5点満点中、5点です。
携帯はこちら⇒博士の愛した数式 (新潮文庫)
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コメント:3
- シルク 13-05-06 (月) 10:59
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あ~この本いいですよね。。。静かな感動。。そうそうそんな感じ。と、云いつつ、今読んでいる本は何と簿記3級!ですっ。まさか、まさかの(涙)ナムジも読みたい、筋肉の本も買いたい!と混沌としてます、、、
- しまけん 13-05-10 (金) 7:51
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なんとなく惹かれて読んでみました(もちろんリンクから購入ですよw)
読了後のほっこり感が良いですね。
博士の、数式だけでなく、人、モノ、全てに対する愛情の深さ、決して強制するでも誇示するでも無いその姿勢に周りの人も包み・包まれ、この本全体に愛が詰まってる感じです。
手元に置いて、忘れた頃にまた読んでみたい一冊です。 - まねき 13-05-10 (金) 23:57
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こんばんはmm
これは映画化されましたっけ??
映画観たいな~と思いながらも観れなかったです。
読みたい本リストに追加です(^^)
「永遠の0」は映画の前に絶対読もうと思って買いましたよ・・・まだ読めてませんけどww早く読まないと映画公開されてしまいますね(^_^;)
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- 博士の愛した数式、、、、、、最高です。 from 村雲式