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いつまでも、いつまでもお元気で

いつまでも、いつまでもお元気で―特攻隊員たちが遺した最後の言葉

最初に書いておかなければいけないのは、この本は戦争や特攻に対しての賛否や評論の本ではございません。載っているのは若くして守りたいものの為に自らの命を犠牲にした若者たちの最後の手紙のみ。ただ純粋に、守りたいものの未来を思ってそれぞれが遺してくれた手紙です。

もちろん、今の自分達にはこの方々の本心は半分も、いえ恐らく1%もはかり知れません。何故なら想像だけをいくら膨らませても実際に行動をされた方とは天と地の違いがあります。

今は平和な世の中・・・・・この方達が未来に託した想いの礎の上に今の私達の生活があります。同じ状況が来る世界はないでしょうし、その時の覚悟を問う問題でもない。ただここに書かれている真実は他の国の話ではなくフィクションでもなく現実に私達のご先祖様に当たる方々が身を砕いて行ってくれた心の叫びがあります。戦争の絡みの話になるといろんな方面から話が出てきそうですがただ潔さを学んで欲しい、自分の覚悟を問うて欲しい、泣いて欲しいといった気持ちでご紹介する訳ではありません。ただこれからの日本を担う人たちにこの真実を知って欲しい。手にとり文字を読み、何かを感じ取って欲しいという気持ちでいっぱいです。

管理人は約2年前にふらりと立ち寄った本屋さんで積み上げられていたこの本を手にとり、パラパラとめくってその文章の真摯さに思わず引き込まれました。「あ。自分はこのままでは駄目だ」と思いました。その瞬間、その本を手にレジーに並んでいました。 それからは自分が元気が出ない時、自分が自分を好きになれない時、もっと頑張りたい時は必ず開いてパラパラと読む本の一冊になっています。

いつまでも、いつまでもお元気で―特攻隊員たちが遺した最後の言葉

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コメント:12

09-07-13 (月) 16:18

管理人様、こんにちは(^-^)

管理人さまも 自分が自分を好きになれないときって
あるんですか??

花は しょっちゅう あります。このままではアカンと。
自分を好きなときも 結構ありますが。

もっとがんばりたいので 
この本、また探しにいってきます。

今回もありがとうございます。

阿弥 09-07-13 (月) 18:48

自分は 本当に なんて甘ったれているんだろう

と よく思います

そこから向上心や勇気が出てくるようになるまでもが
イチイチ時間が 掛かったり…

管理人 09-07-13 (月) 18:53

花さん
もちろん、ありますよ~
やっぱり努力・・・・というより「楽しまずに続くもの」って意外に
世の中少ない気がしますね。気が抜けた時はふと我に返ります。
その立ち直りの薬にはこの本は最高の一冊ですよ。

阿弥さん
はっきり言いましょう。掛る時間はこの本一冊で解決です。
あたたかくて優しくて。力強くてかよわくて。
人が命を掛けた時、また掛けざるを得なかった時。
こんなに心を打たれる文章が書けるのかと目が覚める思いです。
そこから今の自分を振り返れば、「まだまだ行ける。まだまだやれる!」と、
そう思わない方の方が珍しいと思いますよ~
決して戦争に賛否を唱える本でもなく、本当に手紙の集まりなんですが、
多くの事をいつもその時に学ばせて頂ける本だと思います。

残九郎 09-07-13 (月) 19:07

この方達が未来に託した想いの礎の上に今の私達の生活があります。

だから戦争はしてはいけない、平和は何よりも大切だ。

と続ける方はたくさんおられます。

けど、それだけでしょうか?

今の世界、この国、いや大きいこと言わずに自分や自分の周りの現状を見て、

この方たちに会わせる顔がありますか?

私は恥ずかしくて会わせる顔がありません。

管理人さんは、ただ潔さを学んで欲しい、自分の覚悟を問うて欲しい、泣いて欲しいといった気持ちでご紹介する訳ではありません。

とおっしゃってますが、私は、これを読んで、

自分が生きている意味、今、ここにあることの意味と覚悟を問うてほしいと思います。

凡人 09-07-13 (月) 20:48

 こんばんは、管理人さん
この本は読んでないのですが、(汗)
家族の為、未来の日本の為、散っていかれた方の事を考えると私は、このままで良いのか、今の日本のままで良いのか、申し訳ないような気がします。

太陽 09-07-14 (火) 3:58

昨年この本を読みました。
特攻隊員の方々の遺書には本当に心を打たれます。
当時、機密保持上正式には遺書は検閲され、限られた条件の中で思いの内を書き残し、また敗戦後米軍が彼らを苦しめた特攻隊関係の資料を持っている人を徹底的に処断するという噂が流れた為、その噂から遺書や遺品があちこちで焼却処分され、その中でも自らに危険が及ぶ可能性がありつつ遺書、遺品を懐に抱くように大事に隠し持っていた方々がいたから、それが現在私たちの目に触れ心を打つのも確かなのですが…

私は特攻隊員の死をだだの美文調形式で語り部的に表されるのは少し躊躇してしまいます。

特攻隊員の方々の死については…
自然死では勿論なく、自殺でもない死、他殺死を自ら求めるように、またこれを「散華」と思うように訓練され教育された若い魂が若い生命ある人間として、また夢多かるべき青年として、また十分な理性を育てられた学徒として、不合理を合理として認め、嫌なことを好きと思い、不自然を自然と考えねばならぬように強いられ縛りつけられ追い込まれた時に発した叫びの手紙。私としては通読するのに耐えられないくらいの悲痛な叫びと読みとれ、またそれがいかに勇ましく潔ぎよい言葉で綴ってあっても心が痛み奥歯を噛み締め読ませて頂きました…

特攻隊員の方々が飛び立った機体は250キロもの爆薬を積みフラフラに揺れながら酷い機体は木製の機体にジュラルミンを張り付け、涙を流しながら穴の空いた燃料タンクに布切れを押し込み、それでも己と共に散る機だから離れまいと体を機内の椅子や操縦管に縛り付け飛び立ったそうです。
戦争中、これは間違っていると反論した者も居たでしょうが口にも出せない状況にただ従い飛び立った特攻隊員の心の真意は計り知ることは出来ません…
そして現在、日本には「自由と平和、言論の自由」があります。しかし私たちはその自由を履き違えてはいないでしょうか?上からの命令に対しても間違ったことを感じれば「それは間違っている」と反論も出来る時代なのですが…
この日本という国は石油という資源の無い国です。輸入国からストップされればたちまちオイルショックの再来です。
そして特攻隊員の飛行機も水では飛ばなかったのです…。
頑張りましょうよ日本人!

管理人 09-07-14 (火) 7:43

残九郎さん
残九郎さんのおっしゃる通りです。コメントありがとうございます。
実は自分自身の苦い経験を元にした本の紹介でございます。

この本を買った2年前から・・・・
読む度に潔さを学びました。覚悟を問うてみました。泣きました。
・・・・が、一日経てば忘れる。また読み直すも3~4日後には忘れてる・・・・
理由をあれこれ考えてみましたが思い当たる節が一つ。
「読んだ瞬間がピークになっていた」という事でした。
そしてそのピークで終わっていた自分がいました。
出来れば、これから読まれる方には自分と同じ轍は踏んで
欲しくないと。
その先にあるものを掴んで欲しい。生かして欲しい。行動して欲しいと。
・・・・その為にあえて読む人の感じるままに任せてみたいと、そう思ったんです。

凡人さん
申し訳ないですよね・・・・自分もそう感じます。
そしてここで得た気持ちを次にどう自分たちに生かしていくかが
大切な事じゃないかと。
感じ方も受け取り方も、その後の行動も人それぞれでしょうが
それが次にどういう形で表れるかが大切な事だとも思いました。

太陽さん
この本によって「動かない事実」。
まずはこれを認めて、特攻の存在を知る事が最低ラインですね。
次に誰がどう感じるかを言葉は失礼かも知れませんが自分は
楽しみにしたいと思っております。
開く度にたとえ彼らの本心が分からずとも自分は生きる勇気を貰い・・・・
それを何かの形として自分自身の人生に反映させ行動に移す事、持続させる事の難しさを知りました。
「楽しみ」との表現はふさわしくないですね・・・・・・。
「同じ価値観」を感じてくれる人が一人でも居てくれたら嬉しい。かな?

くまくま 09-07-14 (火) 10:25

こんにちは。管理人さん。皆さん。

私はこの本を読んでいないのですが、戦争により翻弄される人々を描く書籍や映画を観て、そういう史実を認識するのは大事だと思っています。
全ての事は自分と関係ない事ではない。逆に全ての事は皆関係しているという点で。そういう意味でいわば先人の人の思いや願いに触れてみるもしくは想像してみるというのは言い方はなんですが勉強になるように思います。
いろいろ本をご紹介してくださって管理人さんありがとうございます。

一方で自国で戦争のあった時代から変わり、別の課題を今まさに突きつけられているようにも感じるのですね。
個の時代になり人々は違う面でのつらさを味わい、それをどう切り抜けるのか。
戦争の時代とは違いますがいわば皆同じように克服する課題があって、それをどのように向き合うのか。

それは皆同じのように感じます。
そっと先人の思いに自然に手を合わせたい気持ちになります。

Rui 09-07-14 (火) 18:38

昔は死というものがもっと身近にあったように思われます。

戦争では、一般の人でも空襲で目の前で大切な人が亡くなったり、病気もなかなか治ることがなかったり、もっと古くは飢饉で、食べるものもなかったり(それでも日本以外では現在でもあることです)。

だから、理屈ではなく、本能的な『死にたくない。生きたい。』という気持ち。生きる為に頑張るという気持ちが強かったのかな。って思います。

現代のように自由で、裕福である時代、別の問題が出てくるのですね。

くまくまさんの言うようにいつの時代にも、その時代にそった試練があり、今を生きている私たちは、歴史を学び、それを乗り越える必要があるんですね。

自由であるがゆえの難しさもありますね…。
自習が難しいのと一緒です(^_^;)

みそカツ 09-07-15 (水) 4:23

管理人さんこんばんは(≧▼≦)

いつだったかこの手の話しになった時、管理人さんの苦し気な文章が気になって書き込むかどうか迷いましたが、結局書くことにしました。

思想信条はおいて置いても、彼らの文字を読むだけで自分が恥ずかしくなります。

本当にこれが自分と同年代の書く文字か?

彼らには絶対にかなわない。

彼らが祖国の弥栄を祈って散っていった。

今彼らが弥栄を祈った日本は確実にそれに値しません。

属国で良いの幸せならばという者が多い以上、民主主義のこの国では、ほぼどうにもならないこともわかってはいます。

一時期は武装蜂起して日本主権の真の独立を訴えてテロすることも本気で考えました。

でも、所詮これも戦後の甘えでひたすら社会に甘えた戦争ごっこでしかないと気付き、ごっこにならない方法を考える昨今。

絶対に変えてやる(≧▼≦)

管理人 09-07-15 (水) 14:22

くまくまさん
ですね。過去は過ぎ去ったもの、未来はいずれ来るものではなく
過去・現在・未来とこの3つはいつも同時進行のような気がします。
国一つとっても今でも別の形でバチバチ戦争やっていると思いますよ。水面下では。先人の方々に手を合わせて・・・・自分たちもがんばりましょう!

Ruiさん
おっしゃる通りですね・・・・・昔、可愛がってたニワトリが目の前で
祖父にしめられる姿を見て悔しくて泣きたくなったものですが。
その分、感謝の心で頂けた気がします。
このページで食べ物や死についてコメントを書く事ははばかれますが・・・・
死が身近にあった時代という観点から書かせて貰いました。

みそカツさん
「ごっこにならない方法」に期待しています。
明治維新では20代の若者達が「情熱」一つでこの世をひっくり返しました。
何百年と続いたものをです。
それぞれが出来る場所で、やれる事をやればいいと思っています。がんばれ~!

オムライス 11-03-30 (水) 21:14

管理人さんの文章というか、説明に感動しました・・。自分は修学旅行で知覧平和会館に行き、衝撃をうけました。100年もたたない間にこんなことがおこっていたなんて・・涙がとまりませんでした。それから、この本の紹介を見て、買おうと決めました。
確かに、なにかつらいことがあったらこのことを思い出します・・。そしたら、辛いことも悲しいことも乗り越えられるような気がします。特攻隊の方々が日本の幸せを願いながら飛んで行かれたことを、命を捧げられたことを私たちは忘れてはならないと思います・・。自分はまだ、中学生だから私たちがこのことを伝えていかなければならないと思います。

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